「3世紀も前に姿を消した遍歴の騎士となって、
なべての悪を滅ぼさんと世界に飛び出そうというのである。
もはや、ただのアロンソ・キハーナではない。
人呼んで、ラ・マンチャのドン・キホーテ!」
(セルバンテス)
「おまえは、ことわざのいっぱいつまったこえた袋じゃな」
(キホーテ)
「事実は真実の敵だ。」
(キホーテ)
「だめだぞ、ドン・キホーテ、人生の息吹を深く吸い込んで、
いかに生きるべきかを考えよ。」
(キホーテ)「己の魂以外、己のものとなすなかれ。」
「現在の自分を愛さず、将来の自分を愛せ。」
「快楽のみを追うな」「常に先に目を向けよ」
「男には公正であれ、女には丁重であれ」
「その人の幻の中に生きよ……。その人の名はドルシネア…」
(キホーテ)
「この世に幾ばくかの優雅さを付け加えたいと存じまして…」
(キホーテ)
「ドン・キホーテのだんな、あんたがやってることは負け戦だよ」
(アルドンサ)
「勝ち負けは問題ではござらん。」
(キホーテ)
「お願いだから…一度でいいから、本当の私を見て…」
(アルドンサ)
「気高き心が許しません!」
(キホーテ)
「私はこれまでありのままの人生というものを嫌というほど見てきた。
……息をひきとる仲間を両の腕に抱いたこともある。
彼らはみな、うつろな目をして、
おれはなぜこうして死んでいくのかと私に聞いていたのではない。
いままでこんな人生なんのために生きてきたのかと私に聞いていたのだ。
ああ人生自体がきちがいじみているとしたら、では一体、本当の狂気とは何か?
本当の狂気とは。夢におぼれて現実を見ないのも狂気かもしれぬ。
現実のみを追って夢を持たないのも狂気かもしれぬ。
だが、一番憎むべき狂気とは、
あるがままの人生に、ただ折り合いをつけてしまって、
あるべき姿のために戦わないことだ。」(セルバンテス)
「では、おそらく、あれは夢ではなかったのじゃ…」
(キホーテ)
「ドン・キホーテは死んではいない。
信じるんだ、サンチョ、信じるんだ!」(アルドンサ)
「アルドンサ!」
(サンチョ)
「わたしの名はドルシネ〜ア…」
(アルドンサ)
「ドン・キホーテはおまえの兄弟か?」 (牢名主)
「神よ、救いたまえ、
われらは二人とも
ラ・マンチャの男です。」(セルバンテス)